よくある相続相談

相続に関する問題について、相談できる専門家は、弁護士の他に司法書士や税理士もいると聞きましたが、実際どの専門家に相談するのがよいですか。

弁護士は法律に関する相談は、基本的に何でもお受けすることができます。しかし、相続税に関する相談については税理士、相続した不動産の登記手続については司法書士が専門に扱っているため、それぞれの専門家にご相談される方がよいと思われます。
もっとも、相続に関する紛争の解決に向けた交渉や訴訟提起といった紛争解決に向けたご相談は弁護士しかお受けすることができませんので、弁護士にご相談ください。

弁護士に依頼しようと思いますが、弁護士事務所がたくさんあり、誰に依頼をすべきかわかりません。弁護士を選ぶ基準はなんでしょうか。

弁護士にも専門分野があります。専門といってもお医者様のように内 科、外科のように大きく専門分野が分かれているものではなく、多くの弁護士はどのような分野でも基本的にはご相談があれば対応することができます。 
しかし、その各弁護士によって、どのような分野を多く取り扱っているかは異なります。
例えば、刑事事件を一切行わない事務所や企業関係の訴訟を中心に取り扱う事務所などがあります。
やはり、多くの解決実績や取扱実績がある事務所のほうがご相談様は安心してご相談できると思います。
取り扱いが多い中でも、どのような弁護士に依頼するのがよいかについては、家事事件に関しては担当した弁護士との相性だと思います。
家事事件は、必ずしも白黒をつけるものではありません。人の感情が大きく関与する分野であることから、その担当弁護士との相性が悪いと、夫婦の問題や子どもの問題を十分に相談することができません。
あくまでも当事務所の私見にはなりますが、ご相談をして「相性が良い」「話しやすい」と感じられる弁護士を選ぶことをおすすめします。

被相続人の内縁の妻は相続人となるのでしょうか。

被相続人の内縁の妻は相続人となりません。被相続人が内縁の妻に財産を残したい場合には、遺言書を作成しておくことが必要となります。
ただし、内縁の妻に遺産をすべて与える旨の遺言書を作成しても、相続人の遺留分を侵害する部分については、遺産を取得することができない可能性があります。

被相続人が離婚しており、元妻が親権を取得していた場合、被相続人の子は相続人となるのでしょうか。

子は相続人となります。父親と母親が離婚していたとしても、父親の子であることには変わりはないからです。
もっとも、被相続人が再婚して、再婚相手との間にも子がいた場合、元妻の子の相続分は再婚相手の子の相続分の2分の1となります。

相続放棄をした場合、生命保険金を受け取る権利もなくなるのでしょうか。

相続放棄をした人が生命保険の受取人となっている場合には、相続放棄をしたとしても、受取人として保険金を請求することができます。
しかし、受取人が被相続人となっている場合には、生命保険金は相続財産となりますので、相続放棄をした人は、保険金を受け取る権利がなくなります。

一度作成した遺言書の内容を変更したいと思った場合、どのようにすればいいか。

新しい遺言書を作成することで内容の変更が可能となります。すなわち、「以前に作った遺言書の内容を次のとおり変更する」といった内容の遺言書や、以前に作成した遺言書と内容が抵触する遺言書を新しく作成することで内容を変更することが可能となります。